線路に隣接していた樹齢700年余りの「萱島の大クス」。この大木は、京阪線土居〜寝屋川信号所の連続立体交差化工事が行われた際、神社の真上に高架線が建設されることになり、伐採されてしまう予定でした。しかし、地元住民から保存を願う声が強かったために、高架ホームとホーム屋根に穴を空けて伐採を免れました。
↑駅前から高架、萱島神社、大クスを望む
萱嶋駅は近畿の駅百選に、大クスは大阪みどりの百選に認定されています。2面4線の島式ホームのうち大阪方面ホームを巨木は貫いています。木の周りは、転落防止のため、タイルとガラスで覆われ、大クスの横にエスカレータがあります。
↑ホームを貫く大クス
ホームのエスカレータ脇に案内板があり、内容をまとめると「高さ約20m、幹回りは約7m、樹令700年。昔から萱島の大クスノキとして親しまれ、昭和47年11月、高架複々線の建設の際、地元のクスノキに寄せる尊崇の念に応え、新しい萱島駅と共にこのクスノキを後世に残すことにした。大切に育ててゆくため樹木がホーム屋根を突き抜けるという全国に令のない駅舎となりました。クスノキの根本には、昭和55年夏に再興された萱島神社がある。」ということです。
↑エスカレータ脇に立つ看板
エスカレータを降りたコンコースの大クスの部分はガラス張りになっていて、下から上までを眺めることができます。
↑コンコースから大クスを望む
駅をでて、外側から大クス全景を眺めます。大クスの根本部分には、萱島神社があり、鳥居もありました。また、大クスの京都寄りには川も流れ、「川の上にある駅」でもありました。
↑反対ホームから大クスを望む